神風連

神風連(しんぷうれん)の変とは

富永守國翁 自刃の短刀 明治9年(1876年)に新開大神宮宮司太田黒伴雄を首領とする神風連の志士たちが 明治新政府の「西欧化政策」により国民の道議や道徳心をも廃れていく風潮を憂慮し「道義の恢復」を一心に祈り決起した事変です
十数年前に上映されたハリウッド映画「ラストサムライ」はご存知でしょうか?
その背景的原型が「神風連」と「西南の役」です 
映画をつぶさに見ていくと主役の「オルグレン大尉」の来日が1876年(明治9年)政府軍との最後の戦闘が1877年(明治10年)となっています
そうなんです 
1876年(明治9年)は「神風連の変」1877年(明治10年)は「西南の役」勃発の年なんです
さらにもう一つ 観るものに強い感動を与えたラストシーンの戦闘開始は5月25日で この日は 湊川で討ち果てた楠木正成翁自刃の日でもあります
このようなことから 映画の脚本・構成は我が国固有の価値観「道義と国体」に殉じていった日本史上の出来事に重ね合わせてあることが判ります
歴史的には西南の役で幕末を迎え 明治維新以来続いてきた「内戦」が終結し 国家が一つの方向性を目指して本格的に歩だした年とされておりますが その最大の「戦い」のきっかけとなったのが「神風連の変」です

乱ではなく変

当時は頑迷偏屈な集団の反乱として「神風連の乱」が一般的呼称だったのですが 後に「反乱ではない」ことが理解され「乱」は「変」にあらためられ「神風連の変」が正しい表記となりました
しかし 今日でも多くの書物などでは「十把一絡げ」に「不平士族の反乱」として扱われていることを残念に思います

時代の大回天

教科書的には外圧など様々な時代の変化に対応しきれなくなった徳川幕府の治世に限界が生じ 危機的な「内憂外患の国家」を立て直そうと
「尊皇攘夷」を旗頭に勤王の志士たちが集結し「大政奉還」を成し遂げ
「理想国家再構築」をはじめようとした その始まりが明治維新とされておりますが
いつしかその方向性は変容し ついには絶対に壊してはならない「歴史」や「伝統文化」そしてそれだけに止まらず
建国以来の根本的理念「道義・道徳」の崩壊までもが国家国民に生じ始め「日本らしさ」はもはや 風前の灯火のように消え失せようとしていました
「明治維新」それは 数百年間続けてきた多くの生活習慣を捨て 全く異質な新しい価値観での暮らしを余儀なくされた時代でありました
現代を生きる私どもには想像することすら難しい「時代の大転換」が幕末明治維新期といえるのではないでしょうか

神風連が守りたかったもの

日本の歴史がどれくらい長いかご存知でしょうか?
世界最長の2000年以上の連続した歴史と伝統を有しており これを礎とした理想や理念「道義」が重んじられ続けてきた国家で 今日でもその価値観はかわらずに脈々と息づいております
その「道義」も時代の急激な変化とともに瓦解へと向かい 最も大切な「日本らしさ」が消え失せようとしていた
つまり「日本らしさ」この一筋をひたすら守ろうとした事変が「神風連の変」です
神風連烈士遺文集 林櫻園先生遺稿集
神風連の変

神風連の名の由来

写真の絵馬は神風連一党奉納の「蒙古襲来の絵図」です
神風連の神風(しんぷう)はこの文永・弘安の役に勝利をもたらした神風(カミカゼ)になぞらえてあります
神風連という名称は俗称で 正式には肥後敬神党(ひごけいしんとう)と言います
多くが士族出身者で浪人であった彼らは明治7年 神社の祠官(今日の神主)の採用に当たり 任用試験に出題された内政と外交に関わる記述で申し合わせたかのように「蒙古襲来の神風」と答えたため 試験官が 「彼らはまるで神風連だ」と呟いた一言から始まるそうですが 実際のところ肥後敬神党より神風連が周知されている言葉です
当地熊本では集団を「連」と呼ぶところも手伝っております

太田黒伴雄(おおたぐろ ともお)について

大野鉄兵衛

▲神風連首領 第十七代宮司 太田黒伴雄翁

林櫻園(はやしさくらその)翁

▲肥後国学の祖 林櫻園翁

元の名を大野鉄兵衛(おおのてつべい)といい安國(やすくに)と号されていました 肥後国学の祖「林櫻園 翁」との縁により新開大神宮の第17代宮司として奉仕し その人望から神風連首領として明治9年(1876)を迎える事となりました
近代化へのステップであった『断髪令』『廃刀令』は武士の魂を奪うものであった時代 神風連一党は過敏に反応しました
無理もありません
武士とは『国』を護ることが勤めだったからです その国を守ってきた『刀』日本刀は国家そのもの 国柄そのものだったのです つまり「日本らしさを捨て去れ」と云うことに等しい法令には直に従えないというのが まだ多くをしめていた武士たちの思いであったことは想像に難くないことです
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